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田口 富嗣; 井川 直樹; 山本 博之; 社本 真一; 實川 資朗
Physica E, 28(4), p.431 - 438, 2005/09
被引用回数:83 パーセンタイル:91.12(Nanoscience & Nanotechnology)カーボンナノチューブをテンプレート材料として、Si粉末とともに真空中で熱処理を行う簡便な方法により、単相SiCナノチューブ及び同軸C-SiCナノチューブを合成した。さらに、それらの透過型電子顕微鏡による微細構造観察及びキャラクタリゼーションを行った。その結果、1450Cにおける熱処理では、50-200nmの粒径を有するSiC粒が連なったナノワイヤーが合成された。1300Cにおける熱処理においては、同軸C-SiCナノチューブのみが合成された。1200C、100時間熱処理により、わずかではあるが、単相のSiCナノチューブの合成に成功した。単相SiCナノチューブの収率を増加させるため、1200C、100時間熱処理材を、さらに600C、1時間、大気中で熱処理を行った。この大気中熱処理により、同軸C-SiCナノチューブ内部のカーボン相が消失したため、半数以上のナノチューブが単相SiCナノチューブへと変換した。EDX測定結果から、単相SiCナノチューブのSiとCとの元素比は、ほぼ1であることがわかった。つまり単相SiCナノチューブは、化学量論比に近いSiC結晶粒から構成されていることが示された。
曽山 和彦; 松林 政仁; 正岡 聖; 中村 龍也; 松村 達也*; 木下 勝之*
JAERI-Research 2003-032, 22 Pages, 2004/03
中性子ズーミング管検出器を試作し、空間分解能に関する評価実験を行った。当該検出器は、X線透過型光電面検出器を応用したもので、光電面,電磁収束拡大電子レンズ,CCD撮像素子から構成され、光電面は、中性子による像を得るため、Gd薄膜をCsI薄膜と組合せて使用している。システム空間分解能に関する実験の結果、25mの空間分解能が得られた。この空間分解能は、観察試料と光電面(Gd薄膜-CsI薄膜)の距離に依存し、この距離を短くすることでさらなる高空間分解能化が図られることがわかった。
竹内 末広; 仲野谷 孝充; 株本 裕史; 吉田 忠
Nuclear Instruments and Methods in Physics Research A, 513(3), p.429 - 438, 2003/11
被引用回数:3 パーセンタイル:27.66(Instruments & Instrumentation)原研(東海)タンデム加速器では加速電圧を18-20MVに改善するため加速管をコンプレスドジオメトリー型の新加速管に更新する計画をすすめている。新加速管に交換することで加速ギャッブ数が増え加速電圧を改善できる可能性がある。しかし、大型加速器では一般に交換後のコンディショニングには1-2か月の長い期間を要する。そこで、加速管内面をあらかじめ高圧純水洗浄により洗浄し、放電の源となる、あるいは放電を助長する絶縁体表面の汚れや微粒子を除去することにより、放電活動を抑制し短期間で期待する電圧にすることを考えた。高圧純粋洗浄した従来の加速管1MV分6本をタンデム加速器で高電圧試験を行い、また新加速管3MV分6本を高圧純粋洗浄し加速管メーカーのNEC社の3MV試験装置で高電圧試験を行った。結果は、どちらも定格電圧を短時間で越え、かつ放電は従来の加速管と比べ極めて少なかった。新加速管3MVの試験ではコンディショニングは加速管が安定に近い状態で進み24時間内に高度に安定な状態に達した。これで加速電圧の改善計画に明るい展望が開けた。本文では洗浄効果,セラミックスの表面などについての研究成果を述べており、放電活動は絶縁体表面の汚れや微粒子が主な原因であったことを明らかにしている。
竹内 末広; 仲野谷 孝充; 株本 裕史; 石崎 暢洋; 松田 誠; 月橋 芳廣; 神田 将; 田山 豪一; 阿部 信市; 吉田 忠
第14回加速器科学研究発表会報告集, p.308 - 310, 2003/00
原研タンデム加速器は端子電圧を改善するためコンプレスドジオメトリの加速管に更新した。更新にあたって加速管内を高圧純水洗浄するアイデアを検証するための種種の簡単な試験と1MV及び3MVの高電圧試験を行った。その結果加速管セラミック表面は剥がれやすい微粒子がかなり付着していて、高圧純水洗浄等で清浄化することで高電圧性能が飛躍的に改善されることがわかった。加速管更新については経過を述べる。
杉本 雅樹; 出崎 亮; 田中 茂; 岡村 清人*
Key Engineering Materials, 247, p.133 - 136, 2003/00
SiC繊維の前駆体高分子であるポリカルボシラン繊維を電子線により表層のみ酸化架橋し、未架橋の内部を溶出した後セラミック化することでSiCチューブを合成可能である。ポリカルボシランの放射線酸化機構を元に繊維中空化のメカニズムについて考察した。
Aghamiri, M. S.*; 鵜飼 重治*; 大野 直子*; 林 重成*; 曽和 貴志*; 菅原 直也*; 坂本 寛*; 山下 真一郎
no journal, ,
事故時の燃料被覆管の材料設計では、その微細組織と機械的特性は重要である。本研究では、種々の押出材, 回復材及び再結晶材FeCrAl-ODS鋼の微細組織と引張特性を比較、検討して、最適処理材を提案した。
瀬川 智臣; 川口 浩一; 石井 克典; 長川 玄汰*; 田丸 彩夏*; 深澤 智典*; 石神 徹*; 福井 国博*
no journal, ,
マイクロ波加熱と外部加熱源を併用することにより、脱硝容器を通じた伝熱損失を補償し、粉末特性を改善できることが確認されている。しかしながら、マイクロ波照射場での外部加熱の使用は、加熱機器の劣化が懸念される。そのため、マイクロ波を吸収して発熱するカーボンナノチューブ(CNT)をアルミナに添加して作製した複合セラミックジャケットを外部加熱源として使用するハイブリッド加熱法を開発している。CNT含有アルミナ複合セラミックジャケット(CNTジャケット)の効果を評価するため、マイクロ波加熱脱硝試験を実施した。CNTジャケットを使用した場合、硝酸銅水溶液及び硝酸ニッケル水溶液のいずれにおいても、CNT無含有のアルミナ製ジャケットを使用した場合に比べて、最高温度到達までの時間が早くなることを確認した。さらに、硝酸ニッケル水溶液においては、CNTジャケットを使用した場合、最高温度到達後に温度を維持した一方、アルミナ製ジャケットを使用した場合は、約280Cに到達後、温度が低下する傾向を示した。CNTジャケットを用いたハイブリッド加熱法により、金属硝酸塩水溶液から最終生成物の金属酸化物を得ることが可能となることを確認できた。